第七話 信じてはいけない警察、頼ってはいけない大使館?!
旅して危険だと思うことはだいぶあります。どこにいても危険はつきものだと思いますが、すごい怖い国のイメージのあったシリアやレバノン、ヨルダンなんかの中東はただの一旅行者としては、逆にちょー安全で、モスリム圏がこんな安全でみんな親切で感動したの覚えています。
一人でいった最初の国、バングラデッシュの安宿で夜中、ドアどんどんいきなりノックされて、ちょー怖がっていたら外のドアにカギつけっぱなしでいてそれを注意してくれただけでした。
アジア圏のどっかの国で、夜歩いてたら、いきなり話しかけられて腕つかまれて、ひぃーって思ったら、ばっちり腰にまいたつもりのパスポートも現金も全部入ってるマネーベルト、腰から外れて落としててそれを注意してくれただけだったり。
シリアでは、道を歩いているとウェルカムシリアってみんな挨拶してくれて、うれしいなーって思いました。
やっぱり比較するとアフリカの危険さは、だいぶだいぶ高いと思います。たまたまっていうのもあると思いますが、夜や早朝はだいぶ危険です。夜になると強盗がうじゃうじゃになるのは、マラウイやモザンビークは多いと思います。夜6時ぐらいからもう暗くなるので一人じゃ外出ないようにしてます。エチオピアでもマルタ出身の女性が、何も持たずに明け方歩いていたら襲われて、殴られて、でも何も持っていなかったので履いてたスニーカー脱がされちゃったり。着てた服も剥ぎ取られて、パンツのみになっちゃった男の子や、被害はとてもたくさんです。
モザンビークの小さな町でそこで現地の友達の家族のうちに滞在させてもらっていて午前中にいつもみたく一人でローカルマーケットのそばを歩いてたら20歳ぐらいの現地のでっかい男の子たちに10人ぐらいに囲まれた。体押さえつけられて、取り囲んでいる男の子たちは「ディネーロディネーロ(お金、お金)」って言ってて、アフリカでは外に出るときは手ぶらかビニール袋にいれてっていう教訓、いつの間にか忘れて、ばっちりいろいろ入ってるバック持っててあっやばいなって思って、人通りあったけど囲まれてるからみんなに私の姿見えてないなって思って、そしたらリーダーぽい男の子が私の胸さわってきて、キスしようとしてきた。なんでこういう肝心なときに叫び声ってでないんだろ。でもナイフとか持ってなかったし深刻な雰囲気なかったからダッシュでなんとか逃げれた。
少し慣れてきた町だったから余計にショックだったしやっぱり悔しかった。
夜6時を過ぎると街灯がある場所はほんの一部だから他の場所は月明かりがないと本当にまっくらでなにひとつ見えなくなります。
この町にいる外国人(アフリカ人以外)はみんな1回は、強盗やおどしの被害にあっているようです。
現地の子達でも夜はたくさん被害にあっています。ナイフで刺されて殺されちゃうことも少なくなくて、そこまで大きくない町なのに私がいた数ヶ月間で2人が亡くなったってききました。あとは、”臓器売買貿易”も盛んで、人が誘拐されていってしまうこと少なくありません。
トラブルで悲しかったのが、道歩いてたら、突然目の前に車が止まってイミグレ(イミグレーション=入国管理局)の人が私のパスポート持ってちゃったこと。理由も聞かずに没収されちゃったからびっくりして、イミグレいくと「明日来い。」「明日話すから」って。次の日行ってみると、お金要求された。アフリカ滞在2ヶ月分ぐらいの…。
日本大使館に連絡してみたけど、「何か恨まれる覚えは?」って逆に聞かれて…ちょっとせつなかったです。でも話聞いてくれて嬉しかったですが。
日本大使館のある首都からはすっごく遠いしもうどうしようもなかった。ビザがちょうど切れる直前だったから、ビザ切れたら不法滞在で大問題だし、片言の英語でお金もってこいって繰り返すだけで。どこも頼る場所がなくて、自分でびっくりした。
こんなに小さな町じゃ警察にいってもイミグレの人と警察の人が仲良しなのはあたりまえだし。一回、目の前で警察の四駆の車が人混みの中スピードだして走ってて、その弾みで後ろの荷台に乗ってた箱の中から、歯磨き粉が大量に落ちた。そしたら人混みの人たちが、いっせいに奪って走って逃げて、そしたらいっきに体格のいい警察の人たちがそこまでしなくてもっていうぐらいみんなを、ぼこぼこに殴ってた。
少し前に、銀行のATMでお金おろしたらお金でてこないのにネットで明細しらべたら引き落とされたことになってて、銀行に抗議にいくと私みたいにでてこなかった子達みんなで抗議してたけど、私の場合日本の銀行に行ってくれって言われて。コレクトコールができない国だから、自分で電話して伝えるといつも途中で切れちゃう。電話代だけで5000円は使ったから余計とほほで結局お金かえってこないし。お金で済む問題だけまだいいのかもしれないけど。
危険なこと、寄生虫にいつもやれること、トラブルをあげたらどこにいてもきりがないけど、やっぱり言葉の問題、警察の人を信用できる可能性の低さ、時々誰を信じていいかわからなくなることもあって、しっかり休憩しているし、自分で決めてここにいるんだしそれに何より健康なだけありがたいのに、ここ数週間やけに疲れていました。
でも今はインド人の子たちといて言葉が通じるのでほっとしています。
2007年10月26日 「トラブルと強盗のこと」